自分の本音がわからない時の処方箋|「自分軸」を取り戻すための5つの自己分析ワーク
「自分が本当はどうしたいのかわからない」「周りの意見に流されて、後でいつも後悔してしまう」
そんな風に、自分の中心にあるはずの「本音」を見失っていませんか?他人の期待に応えようと奔走する「八方美人」な生き方は、短期的には波風を立てずに済みますが、長く続くと自分の感情が麻痺し、何に喜びを感じ、何に怒りを感じるのかさえ判別できなくなってしまいます。
自分の本音がわからなくなるのは、あなたが周囲を思いやる優しい心の持ち主だからこそ。しかし、これからはその優しさを自分自身の心に向けて、眠っている「自分軸」を呼び覚ましてあげましょう。
この記事では、心理学的なアプローチを交え、自分の本音を再発見するための具体的な自己分析ワークを詳しく解説します。
なぜ「自分の本音」が見えなくなってしまうのか?
本音がわからなくなる背景には、長年積み重ねてきた心の「防衛反応」が関係しています。
感情の蓋(ふた)をしている
「わがままを言ってはいけない」「怒りを見せてはいけない」と感情を抑え込み続けると、脳はストレスから身を守るために、感情そのものを感じにくくさせる「感情の鈍麻」を引き起こします。これが、本音がわからなくなる正体です。
価値観の「他人軸」化
親の教え、世間の常識、上司の評価など、外部の基準を優先して意思決定を繰り返すと、自分自身の価値観が埋もれてしまいます。常に「どうしたいか」ではなく「どうすべきか(どう見られるか)」で行動することが癖になっている状態です。
自分軸を取り戻すための5つの自己分析ワーク
失われた本音を掘り起こすには、静かな環境で自分自身と対話する時間が必要です。以下の5つのワークを、ノートとペンを用意して試してみてください。
1. 「感情の棚卸し」ジャーナリング
一日の終わりに、その日動いた感情をすべて書き出します。
やり方: 「今日、モヤっとしたのはどんな時?」「今日、少しでも心が緩んだのはいつ?」と自問自答し、浮かんできた言葉をそのまま紙に書きます。
ポイント: 誰にも見せない前提で、どんなに汚い言葉やネガティブな感情も「そのまま」書くことが、感情の蓋を外す第一歩です。
2. 「快・不快」の二択リスト作成
大きな決断ではなく、日常の些細な事柄について自分の好みを再確認します。
やり方: 食べ物、服の色、音楽のジャンル、休日の過ごし方などについて、「実は好き」「実は苦手」をリスト化します。
ポイント: 「みんなが良いと言っているから」という基準を一切排除し、自分の感覚(五感)だけで判断します。
3. 「理想の一日」の解剖
制約が一切ないとしたら、どんな一日を過ごしたいかを詳細に描きます。
やり方: 起床時間から寝るまで、誰と、どこで、何をしていたいかを書き出します。
ポイント: 書き出した内容から「なぜそれがいいのか?」という共通点を探ります。それが、あなたが人生で本当に大切にしたい「中核的な価値観」です。
4. 「やりたくないこと」リスト(Not-To-Doリスト)
やりたいことが見つからない時は、やりたくないことを明確にするのが近道です。
やり方: 「これだけはもう嫌だ」「これをしている時の自分は嫌い」と思うことを20個書き出します。
ポイント: やりたくないことを排除することで、消去法的に「自分に残された本音」が浮き彫りになります。
5. 幼少期の「没頭」を思い出す
他人の目を気にし始める前の自分の中に、本音のヒントが隠されています。
やり方: 小学生の頃、時間を忘れて熱中したことや、親に止められてもやりたかったことは何かを思い出します。
ポイント: 「絵を描くのが好きだった」なら「表現すること」が本質的な欲求かもしれません。過去の自分から、現在の自分へのメッセージを受け取りましょう。
ワークを進める上での注意点:自分をジャッジしない
自己分析を始めると、「こんな風に思ってしまう自分は冷たいのではないか」「もっと立派な本音があるはずだ」と、自分を否定したくなるかもしれません。
しかし、本音に「正解」や「善悪」はありません。
どんなに自分勝手に思える本音も、あなたの大切な一部です。まずは「そう思っているんだね」と、自分自身の最大の理解者になってあげることが、自分軸を強固にするための必須条件です。
自分軸が整うと、人間関係はどう変わる?
自分軸が定まり、本音で生きられるようになると、周囲との関係性に劇的な変化が起こります。
「嫌なものは嫌」と爽やかに言えるようになる: 自分の基準が明確なので、断る際も迷いがなくなり、相手に変な期待をさせずに済みます。
他人を尊重できるようになる: 自分の個性を認められるようになると、他人の個性や価値観も「それはそれ」として尊重できるようになります。
エネルギーの漏れがなくなる: 顔色を伺うために使っていた膨大なエネルギーを、自分の好きなことや大切な目標に集中させることができます。
まとめ:本音は「探す」ものではなく「育てる」もの
自分の本音は、どこか遠くに隠されているわけではありません。日々の小さな「選択」の積み重ねの中に、種のように存在しています。
今回ご紹介したワークを一度やって終わりにするのではなく、日常の中で「私は今、どう感じている?」と自分に問いかける習慣を続けてみてください。最初は小さな声かもしれませんが、あなたが耳を傾け続けることで、その声は少しずつ大きく、確かなものになっていきます。
八方美人の鎧を脱ぎ捨て、自分軸というしなやかな強さを手に入れたとき、あなたの人生はもっと自由で、彩り豊かなものへと変わっていくはずです。まずは今日、ランチのメニューを選ぶところから「自分の本音」を優先させてみませんか?
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